UAE医学公開講座と院内閲覧会

http://www.chofu-keijinkai.com/pdf/uae_shiminkouza2017.02.18.pdf

2016年のUAEは調布恵仁会クリニック(4月15日開院)として243例、府中恵仁会病院から通算すると328例を実施することができました。問題となるような合併症はありませんでした。感染による子宮全摘も0でした。UAE後の自然妊娠が1例でした。
1998年から通算すると2900症例を経験したことになります。塞栓物質はPVA,ゼラチンスポンジ、エンボスフィアすべてを経験しそれぞれのエンドポイントも体得。

2月18日(土曜)13:30から調布恵仁会クリニックにおいてUAE市民公開講座を行います。
講座終了後には院内閲覧会を開催し血管撮影室や病室を見学していただきます。


UAEの塞栓物質

UAEの塞栓物質にはPVA、ゼラチンスポンジ、エンボスフィアの3種類があります。どの塞栓物質を使用しても有効性は同じです。結局は塞栓物質の使い方次第、つまり術者の経験や技術に負うのです。私は1998年10月からUAEを開始、当初はPVAで行っていました。次にゼラチンスポンジに移行し2014年2月からはエンボスフィアが保険収載されたためエンボスフィアを主として使用しています。保険制度上、エンボスフィア以外は保健適応になりません。日本の保険制度に則り、普通に診療しているだけです。

恵仁会病院でのUAEが1000例になりました!

本日で府中恵仁会病院(2016年4月15日からは調布恵仁会)でのUAE症例が1000例になりました。手技による大きな合併症はなく、術後感染による子宮全摘は1例のみ(0.1%)、技術的に子宮動脈へのカテ-テル挿入が不可能であった例は0でした。
安全第一ということでは満足のいく結果でした。

UAEで重要なのは適応です

子宮筋腫に対するUAEは20年以上の歴史があり、評価も定まった治療法です。
方法は左右の子宮動脈から塞栓物質を流し込むだけ。きわめてsimpleです。
ただしsimple=easyというわけではありません。

大切なことは適応です。 おおまかに

症状のある子宮筋腫が治療の対象となる。 腹部のしこりも症状である。

1)あまりに巨大なものは摘出したほうがよい。(だいたいへその高さくらいまでなら適応。)

2)粘膜面に接する筋腫の場合、未産婦なら8cm、経産婦なら10cmくらいまでが安全。もちろんこれよりも大きなものでも適応にすることがある。粘膜面に接しているかどうかはMRIで容易にわかることが多い。

3)挙児希望の場合はUAEよりも核出術がよい。妊娠出産には筋腫は取ったほうがよい。ただし筋腫を取らなくても妊娠、出産している例はたくさんある。

子宮筋腫を指摘されて、「経過を見ましょう。」と言われている患者さんは多いと思いますが、UAEが選択肢にないと次にくる言葉は「そろそろ手術しましょう。そろそろ取りましょう。」なのです。

全国1位に

2016年5月26-28日に名古屋で日本IVR学会総会が開かれ参加してきました。
総会初日にUAEのシンポジウムが行われ講演してきました。私の講演内容はUAEセンターの運用と保険適応後の変化についてでした。私はUAEを開始したのが1998年ですでに18年も経過しておりのべ2700症例を行っていますので学問的にはかなりの部分が解決されており、UAEが実用、運用されていなくてはいけません。
学会開催中には設置されたスクリーンに2015年に実施された画像下治療の手技別全国集計の上位が掲示されます。
250例で今回も第1位でした。2位とは大きく差がありますが、学会集計に参加していない施設も少なくないため100例前後を行っている施設がありますが集計には載ってきません。

UAEの適応

症候性子宮筋腫に対するUAEは、左右の子宮動脈から塞栓物質を流し込むという極めてsimpleな手技であり、その適応が最も大切です。婦人科の教科書の一つであるWilliamsには明確に禁忌が記されています。この中には大きさに関する記載があります。

調布恵仁会クリニック-UAE症例は2700例に-

調布恵仁会クリニックが開院され最初の週に6名、次の週には7名のUAEを施行しました。
GW中にも7名のUAEが予定されており、しばらく週7名の予定が続きます。
5月26-28日は日本IVR学会総会が名古屋で行われ演者として出席予定のためこの週は5月24日のみUAE施術といたします。
本年は1月22例、2月26例、3月32例、4月28例を行い4か月で108例を実施、年間UAE300症例になるかもしれませんが、UAE年間300例は、すでに2004年の時点で経験しています。
では年間何例のUAEが可能なのか? もしUAEの手技だけを行い、私の思うがままのスケジュールを立てられたら、そして放射線防御が完璧ならば年間600-700例だと思います。現実的には患者さんを最初から最後まで見届けたいのでこの症例数は今後も経験することはないかもしれません。
経験したUAE症例数は2700例に達し、エンボスフィアを塞栓物質としたUAEは500症例を超えました。より安全、確実なUAE診療を提供いたします。