UAEで重要なのは適応です

子宮筋腫に対するUAEは20年以上の歴史があり、評価も定まった治療法です。
方法は左右の子宮動脈から塞栓物質を流し込むだけ。きわめてsimpleです。
ただしsimple=easyというわけではありません。

大切なことは適応です。 おおまかに

症状のある子宮筋腫が治療の対象となる。 腹部のしこりも症状である。

1)あまりに巨大なものは摘出したほうがよい。(だいたいへその高さくらいまでなら適応。)

2)粘膜面に接する筋腫の場合、未産婦なら8cm、経産婦なら10cmくらいまでが安全。もちろんこれよりも大きなものでも適応にすることがある。粘膜面に接しているかどうかはMRIで容易にわかることが多い。

3)挙児希望の場合はUAEよりも核出術がよい。妊娠出産には筋腫は取ったほうがよい。ただし筋腫を取らなくても妊娠、出産している例はたくさんある。

子宮筋腫を指摘されて、「経過を見ましょう。」と言われている患者さんは多いと思いますが、UAEが選択肢にないと次にくる言葉は「そろそろ手術しましょう。そろそろ取りましょう。」なのです。